札幌ダ1700mは、エルムSの舞台として知られ、中央4場では珍しい1700m設定で、ダート中距離戦のスタミナと先行力が試されるコースです。
この記事では札幌ダ1700mで行われた過去5年・1レースのタイムとラップを集計し、どんな流れになりやすいか/どんなタイプを狙いたいかを整理しました。
対象は、エルムステークスの1レースです。
- 走破タイムの目安:良馬場で 1:43.1~1:44.0 が標準
- 上り3Fの基準:~36.5 秒が好走ライン
- 展開の傾向:前後半差 0.1~1.0 秒のミドル〜ややスローが中心
- 狙い目タイプ:ダート中距離の先行力と持続力を兼ね備えた総合力型
- 割引タイプ:直線一気の追い込み型や、ダート短距離のスピード型
※各項目の根拠は、本記事の後半で詳しく解説します。
札幌ダ1700mのコース形状と特徴
札幌競馬場のダート1700mは、右回りのダートコースです。
スタンド前スタートで1コーナーまでの距離が長く、直線距離は264.3mと短く、コース全体はほぼ平坦(高低差0.9m)です。
中央4場では札幌・函館のみで設定される1700m距離で、スタンド前スタート→1コーナーまでの距離と短い直線・緩いコーナーの組み合わせで、軸馬選びは独特の難しさがあります。前で運ぶリズムを作れるかが結果を左右し、後方からの差しは短い直線で届ききらない場面が多くなります。
序盤のポジション争いと、ダート中距離での持続力が分かれ目です。軸馬選びでは「ダート中距離での実績」と「先行できるダッシュ力」の両方を見極める視点が欠かせません。エルムSはダート中距離路線の重要なステップ戦です。
※コース図:札幌競馬場 コース紹介(出典:JRA公式サイト)
札幌ダ1700mの傾向
ここでは過去5年のデータから、札幌ダ1700mのタイム・ラップ傾向を整理します。各重賞ごとの結果は、後の「2026年の重賞一覧」で個別に確認できます。
走破タイム分布
良馬場では走破タイム 1:43.1~1:44.0 の帯にレースが最も集中します。これより速ければ高速馬場、遅ければ時計のかかる馬場と判断できます。
| 走破タイム | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
|---|---|---|---|---|
| ~1:42.0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 1:42.1~1:43.0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 1:43.1~1:44.0 | 0 | 2 | 0 | 0 |
| 1:44.1~1:45.0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 1:45.1~ | 0 | 0 | 0 | 0 |
前後半差の分布
前後半差は 0.1~1.0 秒が最も多い帯で、ミドル〜ややスローの展開が中心です。これよりマイナス側に振れれば前半が流れたハイペース、プラス側に振れれば前半が緩んだスローの展開と判定できます。
| 前後半差 | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
|---|---|---|---|---|
| ~-1.0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| -0.9~0.0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 0.1~1.0 | 1 | 2 | 0 | 0 |
| 1.1~ | 0 | 0 | 0 | 0 |
上り3Fの分布
上り3Fは ~36.5 秒が好走ラインです。これより速い末脚を出せた馬は、直線で脚を使い切れた証明として評価できます。
| 上り3F | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
|---|---|---|---|---|
| ~36.5 | 1 | 0 | 0 | 1 |
| 36.6~37.5 | 0 | 2 | 0 | 0 |
| 37.6~ | 0 | 0 | 0 | 0 |
ハロンラップ分布
中盤平均12.0秒・ラスト3F平均12.2秒とほぼ一定のラップで推移し、脚を長く使える持続力型が伸びやすいコースです。
| ハロンタイム | 1F | 2F | 3F | 4F | 5F | 6F | 7F | 8F | 9F |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ~6.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 6.6~7.0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 7.1~7.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 7.6~8.0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 8.1~8.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 8.6~9.0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 9.1~9.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 9.6~10.0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 10.1~10.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 10.6~11.0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 11.1~11.5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 11.6~12.0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 2 | 0 |
| 12.1~12.5 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | 2 |
| 12.6~13.0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 |
| 13.1~ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
4つのデータを組み合わせた読み方
走破タイムと上り3Fを組み合わせると、当日の馬場状態を判定できます。良馬場で 1:43.1~1:44.0 × 上り3F ~36.5 秒なら標準、これより速ければ末脚比べの高速馬場、これより遅ければ持続力勝負の時計のかかる馬場と読めます。
前後半差は展開のタイプを示します。標準は 0.1~1.0 秒でミドル〜ややスローが中心。マイナス側(前半が速い)に振れれば前傾のハイペース、プラス側(後半が速い)に振れれば後傾のスローペースと判定できます。
馬場と展開を組み合わせれば、狙う脚質が見えてきます。同じコースでも、馬場と展開の組み合わせで「正解の脚質」が動くのが札幌ダ1700mの特徴です。
| 馬場状態 | 展開 | 狙う脚質 |
|---|---|---|
| 高速馬場 | ハイペース | 差し・追い込み |
| 高速馬場 | スロー〜ミドル | 先行・好位差し |
| 標準馬場 | ハイペース | 先行・差し |
| 標準馬場 | スロー〜ミドル | 瞬発力型(先行・差し両方) |
| 時計のかかる馬場 | 問わず | 持続力型 |
あなたの推し馬は札幌ダ1700m向き?
以下の5項目をチェックしてみてください。◯が多いほど札幌ダ1700m適性が高いと判断できます。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 直線が短く先行〜中団からの押し切りが利くコース(札幌・函館・福島・小倉など)で結果を出している |
| 2 | 上り3Fで ~36.5 秒以下を記録したことがある |
| 3 | 1600〜1800mのダート戦で実績を出している |
| 4 | ダート中距離での実績と、先行できるダッシュ力を持っている |
| 5 | 洋芝(札幌・函館)または平坦コースで好走経験がある |
- ◯ 4個以上:適性◎ — 本命候補にできる
- ◯ 3個:条件次第 — 馬場と展開を見て判断
- ◯ 2個以下:割引タイプ — 札幌ダ1700mでは過信しない
2026年の重賞一覧(札幌ダ1700m)
札幌ダ1700mで行われる重賞は、以下の1レースです。各レースごとに、過去5年のタイム・前後半差・上り3Fを個別に確認できます。
- エルムステークス(G3)
※未実施の年は「—」で表示し、開催後に追記します。
※他場開催や別距離で行われた年は、札幌ダの当該コース集計対象外のため「—」で表示しています。
エルムステークス(G3)
過去5年で最速タイムは1:42.8、上り3Fのベストは36.3秒。
| 年 | 馬場 | 走破タイム | 前半4F相当 | 中盤1F | 後半4F | 前後半差 | 上り3F | ハロンタイム |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021(函館ダ1700m) | — | — | — | — | — | — | — | — |
| 2022 | 良 | 1:44.2 | 49.1 | 12.4 | 48.8 | +0.3 | 36.5 | 6.7 – 11.3 – 12.3 – 12.7 – 12.4 – 12.3 – 12.0 – 11.8 – 12.7 |
| 2023 | 不良 | 1:42.8 | 47.9 | 12.4 | 48.5 | -0.6 | 36.3 | 6.7 – 11.0 – 11.9 – 12.3 – 12.4 – 12.2 – 12.2 – 11.9 – 12.2 |
| 2024 | 稍重 | 1:44.0 | 49.5 | 11.9 | 48.8 | +0.7 | 36.9 | 6.9 – 11.5 – 12.5 – 12.4 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 12.3 – 12.7 |
| 2025 | 稍重 | 1:43.5 | 48.8 | 12.3 | 48.5 | +0.3 | 36.9 | 7.0 – 11.0 – 12.1 – 12.6 – 12.3 – 11.6 – 11.8 – 12.6 – 12.5 |
| 2026 | — | — | — | — | — | — | — | — |
まとめ
札幌ダ1700mで狙うべきは「ダート中距離の先行力と持続力を兼ね備えた総合力型」、割り引きたいのは「直線一気の追い込み型や、ダート短距離のスピード型」です。当日の馬場とペース次第で正解の脚質は動くため、本記事の傾向データと適性チェックを活用して軸馬を絞り込んでください。
札幌の他コースや同距離(ダ1700m)の他場との比較は、記事末尾の「あわせて読みたい」から確認できます。










